こんにちは！スタッフの峯岸です。

先日、ブリヂストンのスタッドレスタイヤ新商品『BLIZZAK VRX3（ヴイアールエックススリー）』(以下、VRX3)の試乗会へ行ってきました。簡単ではありますが、私が感じた事を報告したいと思います。

〈試乗会の内容〉
会場：埼玉アイスアリーナ
試乗車：トヨタ　プリウス(50系)
タイヤサイズ：195/65R15

〈詳細〉

VRX3、他社製品A、他社製品Bを装着した3台のプリウスでスケートリンク上を走行し、体感する。コースは上図のようになっていて、各ポイントごとに発進のしやすさ、制動感、氷上での旋回性を比べる。

試乗での体感

①発進
この点に関しては3つとも良かったと思いました。今回は例年と違い車種がプリウスだったため車重のおかげで差がつきにくいのかなと感じたのが正直なところです。ちなみに例年はアクアやヴィッツで試乗をしていました。

②加速
直線に対して姿勢がまっすぐになってから加速するのですが、ここでは少し差がありました。他社製品Aではブレーキングポイントまでに20km/hに到達できず、他社製品BとVRX3はちゃんと20km/hまで加速してからのブレーキができました。氷の上で加速ができるグリップ力の差を感じる事ができたと思います。

③ブレーキ
加速からのフルブレーキで制動感・停止距離の違いを感じる事ができました。但し、前提として②加速の段階できちんと20km/hがでているかが重要になるので、ブレーキ前に20km/hに到達できなかった他社製品Aは制動距離が短くなってしまいましたので比較はできません。対して同じ20km/hからのフルブレーキができたVRX3と他社製品Bでは車体半分くらいはVRX3の方が停止距離が短かったと思います。ブレーキ時(ABS作動時)の車体の振動も落ち着いていた印象を受けました。

④8の字旋回
今回、一番比較に困ったのがこの8の字旋回です。メーカーの方に「14km/hまでだとあまり差が出ないので15～16km/hくらいを意識して回ってください」と言われたのですが、速度を安定させて氷上で旋回するのは思いのほか難しくて、他社製品Aではなんとか14km/h、VRX3では16km/h、他社製品Bは15km/hで回ったと言う感じです。そして、結論から言えば3つとも横滑りしました。
最初の他社製品Aは②加速の時と同じく速度が他の2つと比較して上がらなかったのですが、それでも外に滑っていきました。状態としてひどくはないものの、やはり恐怖感はありました。
VRX3は3つの中で一番速度が出たので、やはり旋回途中で横滑りはしたのですが、滑った後に速度が落ちたところですぐにグリップ力が回復してコントロールできた事には驚きました。一番は滑らないことですが、氷の上ではどんなタイヤや車でも限界があります。そんな時に立て直すまでが早い事は安全に繋がると思いました。
最後に他社製品Bですが、上手く旋回出来ませんでした。と言うのも、前2つのタイヤよりも早い段階で滑ってしまい、近い条件にできなかった為です。VRX3よりは低い速度の段階で滑ってしまいましたが、その後わずかに速度を落とせば普通に回れたので、滑りだす時のわずかな速度差が結果として大きく感じたのだと思います。

まとめ

感じとしては以上のようになりましたが、いかがでしょうか？新商品のVRX3の性能は試乗比較して良かったと思います。発進・停止・曲がりとより高いレベルになっていると感じました。
ここ数年は雪もあまり降らず結果として「スタッドレスタイヤは要らなかった」と言われる事もありますが、VRX3は従来品VRX2同様にドライ路面での乗り心地もよく、さらにライフ性能も向上させているので、やはり冬には是非履いてもらいたいと考えます。特にこちらの地域は降雪より路面凍結の方が起こりやすいので、そういった面でも氷上性能の高いVRX3をお勧めしたいと思います。

最後にちょっとだけ動画のご紹介。VRX3(と言うよりはスタッドレスタイヤ)の特徴を分かりやすい実験で表現していてとても参考になると思いますよ。私もこういうのやってみたい！

補足

試乗会の度に感じる事ですが、今はメーカーごとのスタッドレスタイヤの性能は上がっていて、国産スタッドレスタイヤで品質が悪いと言えるようなものはないと思っています。来店時やお問合せ時にはそういった説明も踏まえて、数あるスタッドレスタイヤからお客様に最適なものを提案できればと思っております。